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笹幸恵
2025.2.28 00:25日々の出来事

『SPA!』倉山記事、言論としてありえないスタイル。

『SPA!』3/4号の倉山記事、今回はウクライナにまつわる話。
皇統問題のときは支離滅裂な思い込みを意味不明な日本語で
これでもかと披露するが、
国際情勢や経済問題などを取り上げるときの倉山は、
上から目線の上滑り(もしくはタッチ&ゴー)というのが常道だ。
今回も然り。


冒頭、重々しい筆致で記事は始まる。

戦闘で最も人が死ぬのは、どの段階か。
追撃戦である。

ふむふむ。
(倉山、追撃戦で死者が増える理由を延々と綴る)

ふむふむ。

今次ウクライナ紛争の場合は、どうか。

お、いよいよ本題か。

・・・と思いきや、ロシアによるウクライナ侵攻の
振り返りが2022年の段階から延々と続く。
しかも、すでに起きた事実を、
さも自分が見てきたかのような、
さも自分はすべてわかっているかのような、
全く不必要な「上から目線」臭をプンプンと漂わせながら。
プーチン、NATO、ウクライナ、トランプ・・・。
(追撃戦の話は?)

こういう記事を書いたときの締めもだいたい同じだ。
「負け惜しみとしか思えない脅し」か、
「やけにふんわりした脅し」のどちらか。
今回は後者。

さて我が日本。今次ウクライナ紛争が
本当に和議を実現できるかどうかはともかく、
流れは押さえておかねば。
手負いのロシア、次の狙いは?


本来なら、「次の狙い」について、自分の知見や思想を総動員して
「言論」を展開しなければならないはずだが、
倉山にとってはこれが「まとめ」である。
いつも思うが、これで何か問題提起をしたような気に
なっているのならオメデタイというほかない。
もはやお決まりのパターン。


で、追撃戦の話はどこいった???

冒頭でそれを取り上げる意味、どこにあった???


文章の基本をおさらいしておこう。

主題を明確に。
結論を先に。
謎かけは早めに解消。

これらが欠けていると、読み手はワケがわからないまま
読み進めることになる。
途中で離脱する原因ともなるし、何より読み手に不親切。
自分の意図を伝えたいなら、上記3点は必須である。
論理展開にも不可欠な視点だ。
自己満足だけが目的の人に言っても伝わらないだろうが。

大学の授業どころか、「言論人」(?)に
こんな基礎を言わなければならない日が
来るとは思わなかった。

本稿、言論ストロングスタイルではない。
言論としてありえないスタイルである。
単にえらそうなだけで。
羊頭狗肉とは、まさにこのこと。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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